腰痛に対して「過度に安静にしないように活動維持する」といった推奨は現代においてはもはや一般的に広まった知識だと思います。 従来は腰痛に対して安静は一般的に広く採用されていました。 本邦で過度な安静が推奨されないことが広まったことに大きく貢献したのは旧版である2012年の腰痛診療ガイドラインで、腰痛に対する安静の推奨度は...
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タム
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タムの記事一覧
はじめに 腰痛を急性と慢性に分ける場合、3ヶ月未満と3ヶ月以上と分けたり、本邦においては2019年の腰痛診療ガイドラインでは急性を4週間未満、亜急性を4週間以上3ヵ月未満、慢性を3ヶ月以上としています。 腰痛を急性と慢性に分ける場合、3ヶ月未満と3ヶ月以上と分けたり、本邦においては2019年の腰痛診療ガイドラインでは急...
はじめに ここでは特に初学者向けに腰痛治療における主要な問題と、痛みがなくならない患者さんへの基本的なアプローチの考え方を紹介します。 一般的な書籍や研修では痛みの治し方や検査について紹介していることが多いですが、腰痛治療の問題点や痛みが治らなかった時の介入について言及されていることは多くありません。 臨床で治療しても...
はじめに 関節可動域は最も基本的な検査法の1つです。 医療系の学校では基本的な検査法と参考可動域について習いますが、詳しく習うわけではありません。可動域に関する情報は、読みきれないほど膨大で集めるのも読むのにも苦労します。 ここでは特に肩の可動域の改善を治療の目標の一つに加えるときに、考慮しなければならないいくつかの因...
ここで紹介する五十肩のエクササイズはほとんど推奨しているのを見たことがない種類のエクササイズでありながら、臨床的に使いやすいものとなっています。 またここで紹介するエクササイズはシンプルなため、医療者が運動指導できるまで特別な訓練の必要がなく、患者さんもすぐにやり方を覚えることができます。 はじめに 肩関節周囲炎では可...
医療従事者の知識は科学的に支持されているものに限らず、伝統的に言われてきたことをただ信じているだけなことは珍しくありません。 以下の問題に答えてみてください。 ※答えは問題文を全て載せた後に掲載します。 配点と合格点 この問題はWeismanらが作成しました。 1問あたり10点の100点満点で、「0 = 知識がなし」か...
ここで紹介する腰痛のエクササイズはほとんど推奨しているのを見たことがない種類のエクササイズでありながら、臨床的に使いやすく、私自身デスクワーク中の腰痛に悩んでいる患者さんにはほとんどのケースで推奨しているものになります。 はじめに 腰痛に対する運動は腰痛の臨床ガイドラインでも第一選択肢として推奨されているスタンダードな...
デルマトームの基礎 デルマトーム(Dermatome)または皮膚分節は医療系の学校で習うため、この用語と基本的な臨床での活用方法は自体はよく知られています。 デルマトームは、1つの神経根から供給される皮膚の領域を指します。 基本的にはデルマトームはどこの脊髄神経で障害が起こっているのかを教えてくれるものなので、例えば第...
ポジティブさの影響 臨床成績が単に医学的知識や医学的スキルによって決定されるわけではないことを示唆するいくつかの証拠はこれまで紹介してきました。 これらの記事を参照してください これらを参照すると臨床成績に寄与する可能性のある因子には安心感や期待があります。 とはいえ、症状の複雑さを考慮すると、より多くの因子が臨床成績...
本邦では五十肩(50-year old shoulder)として広く知られている疾患は日本語でも英語でも表記揺れがあります。 五十肩は医学用語ではなく、医学用語の同義語または類義語としては凍結肩・拘縮肩・肩関節周囲炎・癒着性肩関節包炎がよく用いられています。 英語ではAdhesive capsulitisとFrozen...