Blog 五十肩は肩関節周囲炎や癒着性関節包炎ではなく拘縮肩と呼ぼう! 本邦では五十肩(50-year old shoulder)として広く知られている疾患は日本語でも英語でも表記揺れがあります。 五十肩は医学用語ではなく、医学用語の同義語または類義語としては凍結肩・拘縮肩・肩関節周囲炎・癒着性肩関節包炎がよく用いられています。 英語ではAdhesive capsulitisとFrozen... 2023年5月12日
Blog 梨状筋と坐骨神経の関係【誤解も含めて】 梨状筋部の走行 梨状筋はよく坐骨神経絞扼の原因として挙げられています。 これを梨状筋症候群(Piriformis syndrome)といいます(坐骨神経痛とは異なります)。 この梨状筋と坐骨神経の関係においてしばしば挙げられる構造は、坐骨神経の解剖学的バリエーションです。 梨状筋を通過する際の坐骨神経のバリエーションは... 2023年5月3日
Blog 梨状筋を最大限伸張する肢位 梨状筋の基礎解剖 梨状筋は深臀部にある三角形の筋です。 起始はばらつきがありますが、主に仙骨前面(S2とS4の間)と下後腸骨棘付近に付着しています。 停止部は大腿骨の大転子です。 支配神経は仙骨神経叢のS1-S2です。 主な作用には股関節外旋、外転と大腿骨頭の安定化作用があります。 梨状筋のストレッチ 梨状筋のストレッ... 2023年5月3日
Blog 「腰痛の発症はいつからですか?」と聞いてはならない理由 発症時期の矛盾 腰痛患者に対する医療面接で過去の腰痛や腰痛の経過について聞くことは、予後の予測やこれまで受けてきた治療への反応とそれに伴う治療計画の作成、過去の腰痛との共通点や違いによる病態把握など重要なことです。 腰痛の経過について聞くことの大事さは以下の参照して下さい。 その中で「腰痛がいつ発症したか」はほとんどの... 2023年4月29日
Blog 患者の好みは治療後の改善報告に影響する 患者の価値観と好み EBMでは「患者の価値観と好み」を含めることが推奨されています。 医療者は自分が信じている治療や効果が示されている治療を勧めたいと思うのは自然な感情ですが、それが患者さんにとっては不快なもの、受けたくないものだったり、他にもっと自分にあった治療がある、勧められた治療には効果がないと考えているケースが... 2023年4月26日
Blog 腰痛の痛みがすぐに改善するということは腰痛の痛みがすぐになくなるということではない 急性腰痛は治療の種類に関係なく、治療してもしなくても通常最初の6-13週間で急激に緩和します。 (下図は経過の例) 歴史的にも腰痛の90%は 1か月以内に解消すると広く信じられています。 それから疼痛緩和は鈍化します。 ここで2つの誤解と1つの疑問が生まれます。 誤解1:急性腰痛は早く治る Croftらは腰痛患者に対し... 2023年4月25日
Blog 腰痛において安心感は従来の生物学的治療効果を超える可能性がある 前回、誰でもできる簡単な介入は高度で専門的な介入に劣らないことを説明しました。 こちらの記事を参照してください。 前回の復習を少ししておくと、これまで生物医学モデルは慢性腰痛に対してより専門的で、より行動な治療を数百と開発してきましたが、そのほとんどは成功していません。ほとんどの治療は短期的効果があるかも知れませんが、... 2023年4月24日
Blog 誰でもできる簡単な介入は高度で専門的な介入に劣らない 高度で専門的な介入への依存 しばしば自然経過以上の腰痛緩和を引き起こすには医学的な介入が必要だと考えられています。 そのために解剖学や生体力学、運動学、徒手療法、運動療法、心理療法、痛み学などを学び臨床家は試行錯誤します。 臨床的な好奇心として医療者が持っているものの1つは「何が最も効果的なのか」だと思います。 そして... 2023年4月23日
Blog 慢性疼痛の疼痛評価における時間的課題 臨床において慢性疼痛が誤って急性疼痛のように扱われていると感じることがある1つの例は疼痛強度の評価です。 「今の痛みの強さはどのくらいですか?」 慢性疼痛の痛みの評価をいつの時点またはいつの期間で行えば良いかは、最適解がわかっていない臨床上の課題です。 その中で現在の疼痛強度を聞くというのは、何が意図があってのことなの... 2023年4月22日
Blog 慢性疼痛治療における最大の課題 最大の課題 John David Loeserは「病因不明の慢性疼痛(pain of unknown etiology)」であったとしても、人によって診断が違うことを問題視していました。診断はその医療者が使用する免許(カイロプラクティックやオステオパシーなど)が用いる治療法の種類を正当化するものとなっていました。 複数... 2023年4月20日