このジャーナルのIFは2.599でランクはQ1です。
▶︎ランク(Rank):同じ分野の中で、当該ジャーナルのIFが全体の何%以内に入るかを示しています。
(Q1=上位25%、Q2=上位26-50%、Q3=上位51-75%、Q4=上位76–100%)
肩関節インピンジメント症候群に対するキネシオテーピング
また除外基準としては、(1)手術歴、骨折、外傷性発症、腱板の大きな断裂の存在、二頭筋腱長頭腱断裂、肩関節複合体の退行性関節障害、(2)妊娠している、(3)試験前の6カ月間にステロイド注射を受けていることです。
なのでこの研究結果を臨床に当てはめたい場合は同様の条件に限定されます。
①8週間(週3日1時間)の運動療法のみ
②キネシオテープを使用した運動療法
③対照群(1日3回約20分間のアイシング か鎮痛薬の服用)
アウトカムは疼痛、障害、肩甲骨の運動が測定されています。
細かな介入方法はこちらから見ることができます。
だから臨床でみかける「施術の終わりにテーピングして終わり」ではなく、エクササイズをより良くするためのものです。
果たして測定されたすべてのアウトカムで、運動のみの効果とキネシオテープを使用した運動の両方の効果は、対照群よりも有意に優れていました。
肩甲骨の内旋については差がありませんでしたが、肩甲骨上方回旋においてはキネシオテープを用いた運動が運動のみと比較して、矢状面、スキャプラプレーン上で有意な効果を示しました。
また肩甲骨の傾斜(Scapular tilt)についてもキネシオテープを併用した運動の方は矢状面、スキャプラプレーン上で運動のみの群に比べて有意な効果を示しました。
より長期的な転機も気になるところです。
まとめ
【Patient】
肩関節インピンジメント症候群患者120名平均年齢(SD):37.8歳(5.4歳)
(1)痛みが6週間以上続いている
(2)屈曲と外転の運動中にペインフルアークを有す
(3)NeerまたはHawkins-Kenney testが陽性
(4)外旋・外転の抵抗で痛みを伴う、またはJobe testで痛みを伴う
以上"すべてを満たす"
除外基準としては、
(1)手術歴、骨折、外傷性発症、腱板の大きな断裂の存在、二頭筋腱長頭腱断裂、肩関節複合体の退行性関節障害、
(2)妊娠している
(3)試験前の6カ月間にステロイド注射を受けている
【Intervention】
①8週間(週3日1時間)の運動療法のみ
②キネシオテープを使用した運動療法
③対照群(1日3回約20分間のアイシング か鎮痛薬の服用)
【Outcomes】
果たして測定されたすべてのアウトカムで、運動のみの効果とキネシオテープを使用した運動の両方の効果は、対照群よりも有意に優れていた。
肩甲骨上方回旋、肩甲骨の傾斜(Scapular tilt)においてはキネシオテープを用いた運動が運動のみと比較して、矢状面、スキャプラプレーン上で有意な効果を示した。
参考文献
・Letafatkar A, Rabiei P, Kazempour S, Alaei-Parapari S. Comparing the effects of no intervention with therapeutic exercise, and exercise with additional Kinesio tape in patients with shoulder impingement syndrome. A three-arm randomized controlled trial. Clin Rehabil. 2021 Apr;35(4):558-567. doi: 10.1177/0269215520971764. Epub 2020 Nov 6. PMID: 33155484.