肩甲胸郭関節(Scapulothoracic joint)

肩甲胸郭関節は肋骨と肩甲骨の間の関節で、肩甲骨が胸壁に対して相対的に動きます。
この関節は解剖学的関節ではなく、生理学的関節です。

肩甲骨と上腕骨の間の協働運動は肩甲上腕リズム(scapulohumeral rhythm)と呼ばれ、効率的な腕の動きと関節の安定性を最大限に高めるために肩甲骨と上腕骨のアライメントを調整しています[ref]

主に肩甲骨を挙上(Elevation)する筋は僧帽筋上部繊維、肩甲挙筋、菱形筋です。
下制(Depression)する筋は僧帽下部線維、小胸筋、前鋸筋です。
外転(Protraction/abduction)する筋は前鋸筋、大胸筋、小胸筋です。
内転(Retraction/adduction)する筋は僧帽筋中部繊維、広背筋、菱形筋です。
上方回旋(upward rotation)する筋は前鋸筋、僧帽筋上部繊維、僧帽筋下部繊維です。
下方回旋(downward rotation)する筋は広背筋、肩甲挙筋、小胸筋、菱形筋です。

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