腰痛→安静×活動維持○。ここからさらに一歩進む

腰痛に対して「過度に安静にしないように活動維持する」といった推奨は現代においてはもはや一般的に広まった知識だと思います。
従来は腰痛に対して安静は一般的に広く採用されていました。

本邦で過度な安静が推奨されないことが広まったことに大きく貢献したのは旧版である2012年の腰痛診療ガイドラインで、腰痛に対する安静の推奨度はGrade Dとなっており、Grade Dは「推奨しないまたは否定する根拠がある」、より具体的には肯定できる論文はないか否定できる中程度のエビデンスが少なくともーつあるものが当てはまります。

2019年の腰痛診療ガイドライン改訂第2版では「急性腰痛に対しては安静よりも活動性維持のほうが有用である」ことの推奨度は「2」、エビデンスの強さは「C」となっており、推奨度「2」とは行うことを弱く推奨する、エビデンスの強さ「C」とは効果の推定値に対する確信は限定的であることを意味します。

腰痛と安静・活動の知識についてはここまで、という方も多いのではないでしょうか?
臨床的にはこんな疑問も生まれます。
・どんな腰痛でも安静は良くないのか
・安静しても良い腰痛のタイプは?
・活動の維持はどのタイプの活動でも良いのか?
・腰痛に効果的な活動と害のある活動は?

今回はこの4つの疑問に対する答えをいくつかの根拠を用いて解説します。

どんな腰痛でも安静は良くないのか

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