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紙媒体から電子媒体へ
情報が溢れ錯綜する昨今、医学書や論文を始め大抵のデータは電子で収集できるようになりました。
紙媒体と電子媒体の好みは分かれているものの、紙媒体に比べ電子媒体データはどこでも持ち運べ、複数の端末からアクセスでき、特定の単語や文を検索したり、書き込みの修正がしやすい、学習したことを素早くまとめられる、データ同士を紐づけるなど利点があります。現代では勉強する際に電子媒体を選択する人が増えており、電子データを扱うためのツール(ソフトなど)は年々増加し改良されているため、ツールに関する情報を知っておくことでさらに効率的な学習行うことができます。
拡張機能
その中でブラウザ(Google chromeなど)を利用することも多く、ブラウザ内で使うことのできる拡張機能も日々開発されています。例えばDeepLやみらい翻訳、Google翻訳といったメジャーな翻訳ツールは拡張機能としても公表されており、WebサイトやPDF等の翻訳が簡単に行えるようになっていたり、データを管理できるGoogle driveを開かなくてもウェブコンテンツやスクリーンキャプチャを直接保存する拡張機能などがあります。



このように便利な拡張機能はいくつもあります。今回はそんな拡張機能の中でも作業の時短に特化した拡張機能と、その拡張機能を使って行う英文の翻訳例を紹介します。
Vimiumの使い方
今回紹介する拡張機能は「Vimium」です。
端的に言えばショートカットキーを追加する拡張機能です。ブラウザには元々ショートカットキーが設定されており、例えば[F5](Windows)または[⌘+R](Mac)でページをリロードしたり、[Ctrl+w](Windows)または[⌘+w](Mac)で現在開いているタブを削除することができます。
このように標準機能でも十分有用ですが、Vimiumを追加するとさらに多くのショートカットキーが利用できます。
Vimiumのインストール
VimiumはChromeウェブストアの「Vimium」のページから「Chromeに追加」をクリックするだけで追加できます。
追加後、特に設定することはありません。
最初に覚える機能
Vimiumの機能は多くあり、[?]キーを押すとショートカットキー一覧を見ることができます。
この中で最初に覚えておきたいのは[i]と[esc]です。[i]はVimiumの機能を一時停止し、[esc]は一時停止を解除することができます。
Vimiumの欠点として、元々存在するショートカットキーとVimiumのショートカットキーが被ることで元々存在するキーが一部サイトで使えないことがあります。例えばYoutubeのショートカットキーとして[l]は10秒スキップ(下図参照)、[j]は10秒戻る、[k]はスタートとポーズとして使えますが、このうち[j]と[k]はVimiumのショートカットキーにも割り当てられていて、Youtubeのショートカットキーが使えなくなります。ちなみにVimiumnの[j]はScroll down、[k]はScroll upなので標準の矢印キーと同じ役割です。
このような場合、Vimiumのショートカットキーは邪魔になるので、[i]を押しておけば機能が一時的に停止します。
マウスを使わなくなる
[f]または[F](Shift+fのこと)キーはページ内リンクをキー入力のみで開くことができます。例えばこのウェブページの場合、Vimiumのリンクがあります。[f]または[F]を押すと、下図のように[C]や[A]、[SA]などのアルファベットが表示されます。この図の中でVimiumを開くのであれば[C]を押します。PCを使用していてマウスを使う最も一般的な理由の一つはリンクをクリックするためですが、このショートカットキーがあればキーボード操作からマウス操作に切り替える必要がなくなります。
[f]は現在のタブで開き、[F]は新しいタブで開きます。ブックマークを効率化
Chromeにはブックマーク機能があり、使う頻度が高いサイトや必要なサイトのリンクを保存していつでもすぐにアクセスすることができます。
しかし長い間ブックマークを利用していると数十件とブックマークが溜まってきて、いざ飛びたいサイトに飛ぼうとしてもどこにあったか探すのに手間がかかることがあります。またブックマークバーに表示されている数には限りがあるため、よく利用するサイトが沢山ある人にとってはもう少し便利にして欲しい機能です。
[b]または[B](shift+bのこと)はブックマークから任意のサイトを検索することができます。[b]または[B]を押すと文字入力できるようになり、そこに開きたいサイトの名前やURLの一部を入力することで候補が出てきます。以下の例ではブックマーク内のGoogle driveを開こうとしています。
タブを開き過ぎてしまう人向け
ブラウザで獺祭したり勉強しているといつの間にかタブを20個開いてしまった、30個開いてしまったなんてことがあります。それだ開くとどのタブにどのサイトがあるか把握するのは困難です。
そんな時にタブを検索できるショートカットキーが[T](shift+tのこと)です(小文字のtではないです)。
[T]を押すと文字入力できるようになり、そこに開きたいタブのサイト名やURLの一部を入力することで候補が出てきます。以下の例ではタブ内のTwitterを開こうとしています。タブの補足
Vimiumはタブ関連のキーをいくつか用意していますが、その中でも元から標準搭載されている便利なショートカットキーがあるため紹介します。
現在開いているタブではないタブを開きたいときに、開きたいタブをマウスでクリックすると時間がかかります。そんな時は[control+Tab]を押すと一つ右隣のタブへ、[control+shift+Tab]を押すと反対の一つ左隣のタブへ移動します。
また[control+数字]で左から数字番目のタブに飛ぶこともできます。対応する数字は1-8までで、[control+9]は最も右のタブに飛びます。
DeepL翻訳を効率的にする
このVimiumともう一つ拡張機能を使って効率的な翻訳をしていきます。
もう一つ使いたい拡張機能は「LineBreakRemover for DeepL ContextMenu」です。DeepLは文中に改行があるとうまく翻訳できなくなるため、改行を消してから翻訳作業を行いたいですが、この拡張機能を使うと文章を選択し、右クリックし、拡張機能のアイコンを押すだけで、改行を消した文章を新たなタブでDeepLに打ち込んでくれます。
この機能は少ない手順でより正確な翻訳ができますが、タブ間を移動しなければならないため少し手間です。
そこでタブ間の移動時間を省略するためにVimiumを利用します。
Vimiumの機能で[^]を押すと、前に訪れたタブに移動することができます。
そのためます「LineBreakRemover for DeepL ContextMenu」で翻訳したい文章からDeepLのタブに飛び、
「Vimium」の[^]で元の文章があるタブに戻ることで余計な時間をかけずに翻訳作業を行えます。