オブライエンテスト/アクティブコンプレッションテスト【やり方】

オブライエンテスト/アクティブコンプレッションテストとは?

オブライエンテスト(O'Briens Test)はアクティブコンプレッションテスト(active compression test)とも呼ばれる肩鎖関節病変や、関節唇病変の検査法です。

オブライエンテスト/アクティブコンプレッションテストのやり方

この検査は2つのポジションで行います。

【ファーストポジション】

O'Briens Test

図1

①患者は立位で上肢を90°屈曲し、肘関節は完全伸展位となります。

②その後上肢を10~15°水平内転させ、拇指が地面を向くように内旋します。

③検者は患者の上肢に下向きの力を加え患者はそれに抵抗します(図1)。
※正確には検者は患者の健側の方を把持し安定させます。

【セカンドポジション】

O'Briens Test

図2

④ファーストポジションの肢位から上肢を外旋し、手掌が天井を向くようにします。

⑤検者は患者の上肢に下向きの力を加え患者はそれに抵抗します(図2)。

オブライエンテスト/アクティブコンプレッションテストの陽性所見

最初の肢位で痛みが誘発され、2回目の肢位で痛みが軽減/消失した場合陽性となります。
肩鎖関節に限局した痛みや肩の上部にある痛みは肩鎖関節の異常を示唆し、肩甲上腕関節の内側で起こる痛みやクリック音は、関節唇の異常を示唆します。

オブライエンテスト/アクティブコンプレッションテストの妥当性

SLAP lesionに対して感度0.67、特異度0.37なので、陽性尤度比は1.06、陰性尤度比は0.89になります[1]。

O'Briens Test

感度も特異度も高いわけではなく、特に特異度が低いです。そのため尤度比も1に近い値をとり、この検査が陽性であっても陰性であっても臨床的にはほとんど意味がない可能性があります

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参考文献
[1]O'Brien, S. J., Pagnani, M. J., Fealy, S., McGlynn, S. R., & Wilson, J. B. (1998). The active compression test: a new and effective test for diagnosing labral tears and acromioclavicular joint abnormality. The American journal of sports medicine, 26(5), 610–613. https://doi.org/10.1177/03635465980260050201[2]Hegedus, E. J., Goode, A. P., Cook, C. E., Michener, L., Myer, C. A., Myer, D. M., & Wright, A. A. (2012). Which physical examination tests provide clinicians with the most value when examining the shoulder? Update of a systematic review with meta-analysis of individual tests. British journal of sports medicine, 46(14), 964–978. https://doi.org/10.1136/bjsports-2012-091066

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