今回はJoint by Joint approach(関節別アプローチ)について解説していきます。
Joint by Jointはマイケル・ボイル(Michael Boyle)とグレイ・クック(Gray Cook)が提唱した哲学です。

シンプルで整った哲学であるJoint by Jointはトレーナーに人気がある理論で、骨格筋痛に携わる医療従事者が用いている様子もよく見かけます。

Joint by Jointの基礎

Joint by joint theoryは体の中から関節を分離し着目した理論です。
注意すべきなのはこの関節は関節単独ではなく、関節に関与するコンプレックス全てを意味します。

人体という複雑な物から関節をピックアップしシンプルで分かりやすい理論が作られています。

Joint by joint哲学では関節をStability joint(安定性の関節)Mobility joint(可動性の関節)の2種類に区別します。

joint by jointにおける2種類の関節
▶︎安定性の関節(Stability joint)
▶︎可動性の関節(Mobility joint)
Stability jointやMobility jointと呼ばれる関節はStability(安定性)だけ必要な関節や(可動性)だけ必要な関節という訳ではなく、これらの用語は各関節に特に必要とされる能力を抜粋しただけに留まります。
例えば、足関節はMobility jointに分類されます。それは足関節がゆるい(sloppiness)傾向にあるからです。足関節の背屈は制限されやすいですが、もちろん安定性も欠如しやすいです。
そのため、Joint by jointでStability joint/Mobility jointどちらに分類されたとしても、Stability/Mobilityどちらかだけに着目すれば良い訳ではありません

joint by jointによる分類を見て見ましょう。
上図を見れば分かりますが、joint by jointの特徴が、Stability jointとMobility jointが交互に並んでいるということです。

このように一見綺麗なのがjoint by jointが人気を博した理由の一つなのかも知れません。
joint by jointでは問題の見られる関節の上下に着目します。
例えば、足首と腰の可動性制限がある場合には膝の安定性を改善することを期待するのは不合理であると考えます。
腰椎の安定性を改善するために胸椎の可動性や股関節の可動性が必要と考えます。
そしてjoint by jointでは可動性を先に修正します。
これを「mobility first」と言います。

mobilityが先に障害されたとかstabilityが先に障害されたとか"卵が先か鶏が先か"の話ではなく、単純にアプローチの順序のことです。
あくまでjoint by joint哲学内の話ではありますが、joint buy jointでは胸椎が硬くなる理由をこう仮定します。
「おそらく、どこか他の場所で安定性が不足しているのでしょう。多くの場合、必要なコアの安定性がないと、胸椎が硬くなり、逆に胸椎が硬すぎると、コアの安定性が損なわれます。」

joint by jointの拡張

joint by jointは上記した様にシンプルで整った理論です。

そのため医療従事者やトレーナーに確実にアプローチのためのヒントを追加してくれました。

このjoint by jointをどこまで拡張し活用できるかは疑問が残るところです。例えば全ての骨格筋痛にjoint by jointは適用できません。
それは骨格筋痛はおそらく多様な要素により生じるからです。

しかしjoint by jointに魅せられた医療従事者はトレーナーはjoint by jointを過信し、拡張し、多くのアプローチの根拠として用いてしまう可能性があります。

joint by jointに対する批判はこちらに書いてあるので興味ある方は是非ご覧ください!

-note記事まとめ-

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