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ROMは5種類ある【可動域】


ledermanによればROM(range of motion/movement)、つまり可動域には5種類あります。

しばしばいくつかの可動域は混同して使われていることがあります。

passive ROM

日本語でいうのであれば受動的可動域が妥当だと思います。

ストレッチの分類にはpassive stretchingがありますが、それと似ています。

passive ROMは筋収縮などの内的要因を用いない可動域です。

SLRを例にするのであればpassive SLR、つまり検者の力で行われているSLRの可動域がpassive ROMです。

最近の科学的に基づけばこのpassive ROMストレッチトレランス、あるいはROM sensitizationによって制限されています。

簡単にいえば、ストレッチの痛みに対する耐性の度合いで制限をされています。

active ROM

active ROMを日本語にするのなら、自動的可動域が妥当だと思われます。

筋収縮など内的要因を用いた動作に対する可動域です。

SLRでいうのなら、passive SLRではなく、active SLRにおける可動域がactive ROMです。

active ROMpassive ROMよりも可動域は小さいです。

可動域検査を用いる際、passive ROMは十分でもactive ROMになると極端に可動域が減少するケースもあり、passiveactiveどちらかの可動域だけを測定し、もう片方の可動域を予測することはできません。

functional ROM

functional ROMは機能的可動域です。

functional ROMは機能的な動作をする際に、機能的な活動を効果的、効率的かつ快適に行うためのROMです。

これはactive ROMよりも小さな可動域です。

例えば床のものを拾おうとした際に、制限や痛みなく行えるような可動域がfunctional ROMになります。

dysfunctional ROM

dysfunctional ROMはその個人が特定の動作をする能力を妨げる可動域です。

臨床においてはより重要な可動域といえます。

dysfunctional ROMは個人によって変わります。

例えばダンサーと一般人では必要とされる可動域が異なります。

一般人同士でも、ダンサーになりたい人とそうでない人ではことなります。

つまりdysfunctional ROMは個人の期待と機能レパートリーによって変わります。

これは個人個人によってリハビリが異なることを強調します。

しばしばactive ROMpassive ROMを基準にすることで、必要のない医療を提供している可能性があります。

clinical ROM

clinical ROMは臨床において、参考可動域などをもとに、生理学的ROMの完全性を目指す努力に基づいています。

clinical ROMは患者の期待や必要性を反映していない可能性があります。

clinical ROMに基づいて可動域の回復訓練をする場合、不必要なリハビリを生む可能性があります。

例えば肩関節周囲炎からの回復後、肩関節屈曲可動域が70°になったとします。

clinical ROMに基づけばまだ可動域ありとなるため、リハビリを必要とされます。

しかしfunctional ROMからみれば、日常におけるROMの制限は感じられません。

つまりdysfunctional ROMよりも大きな可動域を持っていることになります。

臨床においてclinical ROMを用いている場合、本当にその個人に必要なことか吟味する必要があります。

5つのROM

5つのROM

  • active ROM
  • passive ROM
  • functional ROM
  • dysfunctional ROM
  • clinical ROM

です。