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心理学の枠組み: psychological perspective


疼痛治療をする上で心理学は欠かせない知識ではありますが、いかんせん学校で習わないため独学すると知識に偏りが出やすくなります。

ひとえに心理学といっても様々な枠組みがあります。

自身が学ぶ心理学がどの枠組みに偏っていて、自身がどんな知識が足りないか知るためには大まかな枠組みを理解する必要があります。

ここでは心理学を学ぶ前に重要な心理学の枠組み(psychological perspective)についてまとめます。

そもそも何故疼痛治療に心理学が必要なのか?

この理由は単純です。

現在は心身二元論は衰退し、BPSモデル、つまり生物学的因子(biological factor)、心理学的因子(psychological factor)、社会的因子(social factor)が相互作用し疼痛を決めると言ったものが主流となっていますが、その1要素であるpsychological factorだけがまるで心理学的枠組みと捉えてられてしまう様な誤りをもたらすからです。

そしてこの心理学的因子と呼ばれるものがどんなものか誤解せず理解するために心理学、そして心理学的枠組みの知識が必要なのです。

例えば西欧文化では個人の性格特性に重点を置いて考えられるケースが多く、その個人の背景などを比較的軽視する傾向があります。

これは西欧文化が「主観主義的枠組み」と呼ばれる心理学的枠組みの中に傾倒しているからです。

日本でも多く見られるのではないでしょうか?

他人の心理を考える時に、その人の性格特性を重視してしまうことが。

5つの心理学的枠組み

心理学的枠組みは5つに分けられます。

一つ目が生物学的枠組み(biological perspective)です。

二つ目が行動的枠組み(behavior perspective)

三つ目が認知的枠組み(cognitive perspective)

四つ目が、精神分析的枠組み(psychoanalytic perspective)

最後が先ほど出てきた主観主義的枠組み(subjectivist perspective)です。

生物学的枠組み(biological perspective)とは

生物学的枠組み(biological perspective)はその名の通り生物学、具体的には神経生物学に基づいた枠組みです。

こう言って仕舞えば難しく感じますが、シンプルに表現するのであれば、神経系の伝達だったり、化学物質の変化という点から行動を観察しようと試みている学問です。

行動や心的過程と、例えば記憶に関与する海馬だったり、感情に関連する辺縁系の変化を観察します。

行動的枠組み(behavior perspective)とは

行動的枠組み(behavior perspective)は観察可能な刺激に注目して、ほとんどの行動を条件付けとその強化によるものと考える枠組みです。

例えば我々の他者との接触は社会的な刺激であって、それによって我々はどの様な反応(報酬oror中立)を得て、相手はどの様な反応(報酬oror中立)を得るのでしょうか?

そしてそれらはどのように相互作用し、維持または中断されるのでしょうか?

例えば、ある刺激下、ここではテレビを見るとして、その条件下で過食が生じるとなれば、これはその人個人の過食プログラムといえます。

認知的枠組み(cognitive perspective)とは?

認知的枠組み(cognitive perspective)は知覚、推論、記憶、決定、問題解決を扱います。

例えば我々はある物事を観察しようとした時に、過去の経験やその時の知覚を統合し、推論し処理されます。

精神分析的枠組み(psychoanalytic perspective)とは

精神分析的枠組み(psychoanalytic perspective)では行動は信念、欲望、恐怖などと言った無意識の過程によって起こるものと考えます。

例えば社会的に禁止されているような多くのことを我々は生得的に衝動として持っており、それが禁止されることでその衝動は意識から無意識へ追いやられます。

しかしその衝動は無意識下で消えることはなく、その無意識の衝動は情緒的な問題だったり、精神的問題、あるいは社会的評価を受ける活動として現れることもあります。

主観主義的枠組み(subjectivist perspective)とは

主観主義的枠組み(subjectivist perspective)では人間の行動は客観的なものではなく、知覚された世界によって動かされるものだと主張します。

主観主義的枠組みでは、より個に着目するため、文化の違いや個人違いに適応されやすい特徴を持ちます。

そのため社会心理学や人格心理学で普及しています。

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