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患者へのPNE(pain neuroscience education)実際の例


PNEの目的は患者の痛みに対する認識を変えることです。

多くの場合、患者は損傷した組織が痛みの主な原因であると考えていた可能性があります。
しかし特に慢性痛において、解剖学的、そして病理学的問題が痛みの原因になることは少ないです。

そのため、患者は不必要に痛みを恐れ、動くことをやめます。
PNEの効果は恐怖を取る事、そして運動恐怖症を防ぐこと、理学療法と組み合わせることで疼痛レベルを下げることです。

 

実際の痛み教育を紹介します。


セラピスト「なぜあなたは毎日腰痛が起こっているのだと思いますか?」
患者「毎日のデスクワークが猫背だからだと思います。」
セラピスト「負担のかかる姿勢を続けているから痛くなると思いますか?」
患者「そう思います」
セラピスト「デスクから立ち上がって少し動くと楽になりますか?」
患者「そうですね。固まったからだがほぐれてくる感じがします」
セラピスト「例えば肉離れの場合は動くと痛みが強くなります。今あなたの腰は動くと楽になるので肉離れとは全く異なった状態なのが分かります。」
患者「確かに」
セラピスト「つまり腰が傷ついて痛みがでているわけではありません。」
患者「ふむ」
セラピスト「次に、あなたの職場ではあなたと同じ仕事内容で腰痛のない方はいますか?」
患者「はい、腰痛を持っている人の方が少ないと思います。」
セラピスト「なぜでしょうか。同じように腰に負荷がかかることをしているのに腰痛がない。この腰痛がある人とない人の違いが重要だと思いませんか?」
患者「はい」
セラピスト「現在の痛み医学も単に姿勢が悪いだけでは腰痛にならないと言っています。悪いのはあなたの腰の状態や腰にかかるストレスではありません。」
セラピスト「痛みは体の状態を変化させるための信号です。例えば熱いヤカンを持ったら離すように痛みを出します。ヤカンを離せば痛みがおさまります。あなたの腰は動くとよくなります。あなたの腰の痛みは動くことを求めているように思えませんか?」

PNEは患者に合わせて説明が変化します。
患者が理解しやすいことを意識すると、患者の経験に合わせて内容を変化させるべきだと考えます。

PNEで重要なことはtissue damage≠painと伝えることです。
それはもっともらしく、分かり易いことが前提です。

患者が間違った痛みの認識をつよく持っている場合PNEは成功しません。
PNEは患者が自信の痛みの認識に疑問をもっていることも前提となります。
だからこそ、間違った認識「骨盤の歪み、体幹の弱さが腰痛を引き起こすなど」を広めること自体治療を妨げることになります。