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【効果】腕立て伏せのやり方【できない時の改善法】


腕立て伏せ(プッシュアップ)は最も行われているトレーニングの一つです。

自重で行う筋トレで有名なのは腕立て、腹筋、スクワットですね。

腕立て伏せをやったことが無い人の方が少ないかも知れません。

しかしながらやり方が難しいというか、腕立て伏せを指導できない人が多い現状があります。

恐らく99%の人が自己流で腕立て伏せをしているでしょう!

腕立て伏せはすぐれたトレーニングです。

綺麗なフォームなら痛めるリスクが他の筋トレに比べてかなり少ないだけでなく、筋力を高めるにも優れています。

ここではより腕立て伏せをより詳しく知ってもらうために以下の項目について解説していきます。

これらをみれば自己流で腕立て伏せをやっている99%の人達より綺麗な腕立て伏せができるはずです。

  • 腕立て伏せで鍛えられる筋肉とその詳細【解剖学と運動学の観点から】
  • 痛めないための基本的な腕立て伏せのフォーム【ノーマルプッシュアップ】
  • 【膝付き腕立て伏せではダメ!】腕立て伏せが出来ない人の改善方法【経験談有り】

腕立て伏せで鍛えられる筋肉

プッシュアップ

腕立て伏せといえば大胸筋のイメージがあるかも知れませんがそれだけではありません。

腕立て伏せは全身運動です。全身運動だからこそ汎用性があって優れているのです。

腕立て伏せに関わる全ての筋肉を挙げていてはキリがないので主に使われる筋肉を挙げていきます。

ここで紹介するのは、

  • 大胸筋
  • 上腕三頭筋
  • 三角筋
  • 前鋸筋(ぜんきょきん)
  • 腹直筋

の5つです。

腹直筋に関しては主働筋(主に使われる筋)ではないのですが、腕立て伏せの重要な要素であり、忘れられがちな筋肉なので紹介します。

では上から解説します。

大胸筋(だいきょうきん)

大胸筋

大胸筋は胸の前にある筋肉です。上半身の筋肉があるかどうかの一つ指標として大胸筋が着目される事が多いですね。いわゆる胸板というやつです。

絵を見るとわかる通り鎖骨や胸骨、上腕骨に付く大きな筋肉です。

大胸筋の主な役割は内転作用です。

内転作用とは体の外側から内側に動かす動作の事をいいます。

内転

ビンタする動きを作り出すのが大胸筋です!笑

もう少し日常的な話をすれば、物を前に押し出す動作や物を持ち上げる時に使われます。

スポーツでいえば早く走る時、ラケットでフォアハンドを打つ時、ボールを投げる時によく使われます。

少しマニアックな話をすると、この大胸筋は感情筋とも呼ばれています。

感情(と性格)をよく反映します。

威張って歩いている人を想像してみてください。

胸を開いて肩で空を切って歩いていますよね?

大胸筋を見せつけているのです!(そう見ると微笑ましいですね笑)

反対に気の弱そうな人を想像してみて下さい。

胸を閉じ常に防御姿勢を取っていますね。私の中にはいってこないで!というように。

落ち込んでいる人も胸を閉じて、大胸筋(正確には大胸筋の奥にある心臓などの重要な器官)を隠すようにしています。

オリンピックで優勝した選手、それを見ていた応援団は手を高らかに挙げ、胸を最大限に開いています。

長期的に感情や性格を体現することで姿勢にも現れてきます。

という事で、大胸筋は内転作用を持っていて感情に関わる筋肉です。

上腕三頭筋(じょうわんさんとうきん)

上腕三頭筋

腕を太く見せたい時はこの筋肉を鍛えると良いです。

上腕二頭筋(力こぶ)ばかり注目されますが、上腕二頭筋は2つの筋肉で上腕三頭筋は3つの筋肉です。

上腕三頭筋はボリュームがあるのです。

上腕三頭筋の主な役割は肘を伸ばす(伸展)ことです。

伸展

腕立て伏せは肘を伸ばしますよね?あの動きが上腕三頭筋の役割です。

ビンタする大胸筋にチョップする上腕三頭筋…攻撃的な筋肉ばかりにみえますね。笑

相手にチョップするような動きも上腕三頭筋の役割ですね。

日常では手を地面について立ち上がる時に体重を支える役割をしたり、物を投げる時(オーバースロー)に使われます。

スポーツでは投球動作や相手を手で押す時に使われます。

三角筋(さんかくきん)

三角筋

名前の通り三角形をしています。因みに腕立て伏せで主に使われるのは三角筋の中でも前部繊維と呼ばれる前っ側の筋肉です。

三角筋前部繊維

三角筋の主な役割は腕を外に挙げる(外転)ですが、三角筋前部繊維だけをみれば腕を前に挙げる役割(屈曲)を持っています。

屈曲

挙手をする動きですね。

日常では洗濯物を干したり、遠くのものを取る時に手を伸ばすのに使われます。

スポーツではラケットをスイングしたらものを投げるのに使われます。

前鋸筋(ぜんきょきん)

前鋸筋

少しマイナーですがかなり重要な筋肉です。

肩甲骨はがしや立甲のように肩甲骨に可動域を持たせるのが流行っていますが、むしろ大事なのは肩甲骨を安定させる能力です。

何故なら肩甲骨は安定性が大事な部位だからです。肩甲骨が安定することで腕をうまく動かせるのです。

その肩甲骨の安定化を担うのが前鋸筋です。

前鋸筋の主な役割は肩甲骨を安定させること(スタビライザー)です。

この前鋸筋を使えない様になった状態(前鋸筋麻痺)を翼状肩甲と言います(下図)。

翼状肩甲
Ryan M. Martin,David E. Fish(2007)より引用。画像クリックで元の論文を開けます。

前鋸筋の作用は目視しづらいのですが、動画で見るのであればこの様な動きが前鋸筋の作用です。(英語ですが動きだけ見られたらokです。)

 
スキャプラプッシュアップ(22秒〜)

注意したいのは肩甲骨を浮かす時の動きではなく、肩甲骨を肋骨に近付ける方が前鋸筋の役割です。

腹直筋

腹直筋

腹筋といえばこの腹直筋を指していることが多いです。シックスパックもこの腹直筋です。

シックスパック

腹直筋といえば上体起こし(屈曲)する筋肉だと思われていますが、最も大切な役割はこれではありません。

腹直筋の最も大切な役割は2つあります。

  1. 体を反らない様にする
  2. 体を捻らない様にする

この2つです。

腕立て伏せは体を反らない様にする腹直筋の役割をトレーニングするものです。

体幹トレーニングのプランクというトレーニングが在りますがこれと同じトレーニングです。

腕立て伏せはプランクも含んだトレーニングです。ここが腕立て伏せが優れたトレーニングと言われる理由の一つです

プランクの画像を載せようとしたのですが、フリーイラストで正しい姿勢でプランクを出来ているものが見つからなかったので(笑)、プランクの姿勢に言及している記事を載せておきます。

(本当に正しいフォームで体幹トレーニングできている人は少ないです)

 

腕立て伏せの正しいやり方

腕立て伏せのやり方

さて、筋肉の話が長くなりましたが、本題の腕立て伏せのやり方です。

腕立て伏せ、ここではノーマルプッシュアップと言われる最も基本な腕立て伏せのやり方を紹介します。(他の腕立て伏せは後ほど…)

腕立て伏せのフォームが間違っていると、目的の筋肉にアプローチできず、怪我にも繋がります。正しいフォームでやりましょう!

 
腕立て伏せのフォーム

では見ていきます。

1.うつ伏せになって床に手をつく

手は肩幅より少し開いてつきます。

手を開きすぎると、腕立て伏せをしている最中に肩を痛める可能性があります。

手が狭すぎると反対に動きが悪くなります。ノーマルプッシュアップの効果(効果は後からまとめます)の一つである手を伸ばす機能の獲得が弱まってしまいます。

2.体を真っ直ぐにする

これは体幹トレーニングのプランクと同じですが、後頭部と肩甲骨の間、お尻(仙骨)は一本の棒が入る様に真っ直ぐにします。

この画像は立っていますが、腕立て伏せもこのように真っ直ぐをキープします。

でなければ、負荷が逃げて効果がなくなります。

腕立て伏せといえば顎を地面につけるイメージがあるかもしれませんが、鼻をつけるような顔の角度で行います(鼻をつける必要はありません)。

特に先ほど紹介した腹直筋に効かせるにはこの姿勢が最も重要です!

また、膝も伸ばすようにしましょう(重要)

結構多いのが、膝を曲げた状態でやっている腕立て伏せです。(膝を付いているという意味ではありません)

理想なのは腕立て伏せの姿勢をそのまま回転させたらまるで良い姿勢で立っているように見えるくらい真っ直ぐになることです。

膝を伸ばすことでより体幹に効いてきます。

3.腕の角度は45°

腕(上腕)の体幹に対して角度は45°にします。

肘が開きすぎると肩を痛めやすくやります。

腕立て伏せをして肩が痛くなる人はここに注意しましょう!

但し目的に合わせて変えることに問題はありません。肘を閉じることで上腕三頭筋の負荷を高めることができます。

足の開き具合に関しては、自然に開く程度で十分です。

姿勢はok!動いてみましょう!

腕立て伏せは姿勢だけではなく、どこに意識して動くかも大事です。

トレーニング経験者は分かるかと思いますが、意識したのと、してないのでは効き方がだいぶ違います。

呼吸のタイミング

呼吸は腕で体を押し上げた頂点で吸うようにしましょう!

これには明確な理由があります。

腕で体を押し上げる(プッシュアップ)と、体の後面の肋骨が開くのです。ここから更に息を吸うことでより肋骨を広げて胸郭の動きを高めてくれます。

日頃呼吸が浅い人には特に必要なやり方です。

腕は押し切る

腕立て伏せを見ていると途中までしか体を上げない人をよく見ます。

腕は限界まで押し切りましょう!そうすることで前鋸筋をうまく使うことができます。

あとは最初の姿勢は保てていれば完璧です!

チェックリスト

では、実際できているかチェックしながらやっていきましょう!

  • 顎が上がっていませんか?
  • 腰は曲がっていませんか?
  • 猫背になっていませんか?
  • 手は開きすぎていたり閉じていませんか?
  • 腕と体の角度は45°を保っていますか?
  • 膝は伸びていますか?
  • 呼吸は止めていませんか?
  • 腕は最後まで伸びきっていますか?

左右差も分かる

腕立て伏せは疲れてくるとフォームが崩れてきます。上記以外でありがちなのは、プッシュする際体が左右に傾くことです。

これはどちらの腕をメインに使っているかの指標になります。

両腕使っているとはいえ、大訓してなければどちらかの腕に頼って腕立て伏せをしています。

1度もう挙がらないというところまでやってみる分かりやすいか知れません。

効果

腕立て伏せが優れていると言われる理由はその目的を知ることで理解できます。

また、腕立て伏せの効果が分からなければなんの為にやっているか分からないのでモチベーションも保ちにくいでしょう!

筋力がつく

これは言わずもがなといったところでしょう!腕立て伏せは大胸筋や上腕三頭筋を中心に全身の筋を高めます。

肩甲骨使い方を習得する

腕立て伏せはプッシュ仕切ることで肩甲骨を適切に動かすことができます。

全ての腕の動きには肩甲骨が必関与します。

そのために肩甲骨の動かし方を覚える必要があるのですが、その方法が腕立て伏せです。

体幹を安定させる

腕立て伏せは体幹を固めながら腕を動かす種目です。

適切に行うには体幹を安定させる必要があります。

特に体幹トレーニングのプランクの要素(体を反らないようにする)が組み込まれているため、腕立て伏せはプランクの上位互換(プログレッション)と言えます。

体の協調性を高める

上記したように腕立て伏せは体幹を安定させながら腕を動かす種目です。

つまり固定と可動を同時に行なっているのです。

固定しながら可動させる動きはできない人が多いので練習することが大切です。

呼吸の正常化

腕立て伏せでプッシュしきった時に息を吸うことで肋骨を広げ大きく吸うことができるようになります。

更に息を止めずに腕立て伏せすることで様々な負荷に合わせて体幹を安定させる能力を高めます。

腕立て伏せができない時の改善方法

腕立て伏せができないかたは多くいます。例えスポーツを数年やっていてもできない人はいます。

だから腕立て伏せができないことは何も変なことはないです。(たまにできないと馬鹿にする人がいますが無視しましょう)

そうは言っても腕立て伏せができなければ腕立て伏せの効能を得ることができないので腕立て伏せを出来るようにする訓練が必要です。

膝を付いて腕立て伏せをしても一生腕立て伏せはできない

腕立て伏せができないからと膝を付いて腕立て伏せをしている人があまりにも多い!です。

私のスポーツトレーナー活動を始めて2年目でこんな相談がありました。

「4年間膝を付いて腕立て伏せをしてるけど、未だにできるようになりません」

この選手、スポーツ歴は10年以上あります。

何故できないのでしょうか?

量が足りないですか?けれどこの選手は週5回も腕立て伏せの練習をしていました。(多い笑)

腕立て伏せができない理由と解決案

膝を付いた腕立て伏せをしても腕立て伏せができるようにならない理由は、腕立て伏せができない原因が考慮されてないからです。

はっきりいえば、腕立て伏せと膝を付いた腕立て伏せは形が似ているだけで全く違うトレーニングです。

腕立て伏せができない原因をみつけ対処すれば膝を付かず腕立て伏せできるようになります。

腕立て伏せができない3つの理由と解決案

腕立て伏せができない理由は3つに分けられます。(怪我や疲労を省く)

理由1:やり方が間違っている

腕立て伏せは姿勢が少し変わるだけで負荷がかかる場所がかなり変わります。

適切なフォームを覚えることで腕立て伏せができるようになる人もいます。(若い人ならこれが原因なことが多い気もする)

1番最初にこの原因を持ってきたのは、もし腕立て伏せできないのがやり方の問題だったらフォームさえ直せばすぐできるようになるからです。

できない人はまずここから試してみましょう!

上に書いたスクワットの正しいやり方を見てみて下さい。

理由2:姿勢が保てない

腕立て伏せのフォームを説明しましたが、その中の体を真っ直ぐ保つことができない人がいます。

この場合腕の筋力があっても出来るようにはなりません。

では、体を真っ直ぐ保つ筋力があるかチェックしてみましょう!

プランクをフォームを崩さず30秒できますか?

やり方がわからない方はこちら(やり方とフォーム)をご覧ください。

プランクというのは体を真っ直ぐ保つためのトレーニングであり、その能力があるかのテスト法でもあります。

もしこれができないのであれば、プランクの練習から始めましょう!

まずは20秒×3セット!(できなければ10秒×4セット)

30秒できるようになったら腕立て伏せしてみましょう!

理由3:腕の筋力がない

フォームもよく、プランクが30秒姿勢を変えず保てるのであれば、筋力不足の可能性があります。

その場合は膝をつくのではなく、インクラインプッシュアップをやりましょう!

 
43秒〜

インクラインプッシュアップは上半身の位置を高くして行う腕立て伏せです。

できるだけ低いものを選びましょう!

10回が限度くらいの高さをみつけて10回×3セットやりましょう!

徐々に高さを下げて最終的に床で行います。

大抵の場合この3つで出来るようになります。

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